May 5, 2011

高円宮杯U-18サッカーリーグ2011 プレミアリーグ ウエスト 第4節

東福岡高校戦 会場:J-GREEN堺
スコア:2-0 【前半:1-0 後半:1-0】
得点者:長谷川、西村(洋)(PK)
GK:1.鶴崎
DF:14.岡田、4.小池、5.永田(→17.丸岡)、3.藤原
MF:8.西村(洋)、15.岡山、6.秋山、7.小暮(→23.魚里)
FW:12.西村(拓)(→19.大津)、11.長谷川(→18.平田(翔))

サブ:21.射庭

前節の名古屋戦を引き分け3節終了時点で0勝2分け1敗と今シーズンは未だ勝利のないセレッソ大阪U-18。そろそろ今シーズンの初勝利をもぎ取りたいところ。前節から引き続き10.拓実を代表招集で欠き9.KJも怪我でベンチ外のチームは開幕戦の布陣からボランチの20.ヨンスを名古屋戦で1試合のサスペンドが解けた15.宗星に変更した構成。15.宗星のボランチでのプレーはアビスパ戦での開始早々の退場によりプレータイムが短くベールを脱ぐことはなかったが、SBのイメージが強い彼のボランチでのプレーが楽しみなところ。


キックオフは東福岡ボールでスタート。前線からプレスをかける東福岡に対しこれまでならボールを上手く回せずバックパスが多く見られたセレッソだったが、この日ボランチに入った15.宗星の視野の広さがポイントに。15.宗星を経由したボールが左右に揺さぶりをかけると簡単に相手のプレスを無効化。早いサイドへの展開がリズムを生み8.洋亮、12.拓馬、11.将が絡む流動的な攻撃は開幕戦の良い時間帯を思わせる素晴らしいグループでの崩し。

立ち上がりからセレッソの時間帯が続くものの先制点を挙げるまで気の許せない展開。攻勢を掛けるセレッソの得点シーンは左サイドに開いたところに2列目から8.洋亮(だったと思います)がゴール前に飛び出すと素晴らしいピンポイントのクロス。ヘッドで合わせたボールがクロスバーに直撃すると零れ球を11.将がきちんと詰め先制!
一連の流れから畳み掛けるゴールシーンは素晴らしいの一言。このチームがハマッた時の強さ、可能性というのが凝縮されたゴールだったように思う。開幕戦もそうだったように今年のチームのキーポイントは西村ツインズの運動量。ディフェンスでは彼らが前線からボールを追い回し、攻撃ではその豊富な運動量で相手を撹乱させるオフ・ザ・ボールの動きはこのチームの心臓。そこに11.将が絡む西トライアングル(セレッソ大阪西U-15出身の選手達で構成する矯め)は観ている者をワクワクさせてくれる。

得点後は15.宗星にあまり良い状態でボールが入らなくなると次第に流れが東福岡に傾く。前半終盤には連続CKから絶える時間帯が続くと相手のクロスをクリアしようとした11.将が足を伸ばして触ったボールがゴールマウスへ。スライスしたボールがあわやゴールというシーンだったが、これは枠を捉えず難を逃れる。その後も我慢の時間帯が続く中一瞬ヒヤッとするシーンはあったものの、1.鶴ちゃんの高い集中力でゴールを割らせない。どうにかゴールが欲しい東福岡は主審のジャッジに苛立ちラフなプレーも散見されるように。
東福岡の危ないプレーにスタンドから声が出るとスタンドに向かって罵声を吐くシーンも…やはり福岡、気性が荒いと言われても仕方ないというか、実直にプレーしていた立正大とは違いいイメージが悪い。前半のうちに追加点が欲しい展開ではあったが、流れが変わってからは耐える時間帯が続いた前半。ただ、私が観戦した過去2試合を考えると上出来の前半。

後半開始間もなく5.慎二に代えて17.満を投入。3.雅斗をCBに15.宗星を本来の右SBのポジションへ。17.満がボランチに入る布陣。すると途中交代の17.満がスルーパス。これはフィニッシュまで至らなかったが特徴を発揮する積極的な良いプレー。ルーキーとしては体も大きく物怖じしないプレーに途中交代での投入も納得。CKからの零れ球からミドルシュートを放ったシーンは枠を捉えなかったものの、しっかりミートしたパンチ力のあるシュート。ミドルシュートの少ないチームにあって新たな武器のひとつに。

東福岡の対角へのロングボールからセカンドボールを拾いノーリスクで前線へボールを運ぶスタイルは昨年の市立船橋や滝川ニなどの対戦も同様でクラブユースチームと対戦する時の対策なのか、普段からこういったサッカーなのか中盤にボールを扱う技術の高い選手がいるように思えただけに少々勿体無いという印象。
後半立ち上がりはセレッソがやや優勢という感じではあったが、この日は1.鶴ちゃんのキック精度が低く度々タッチラインを割ってしまいマイボールを簡単に失ってしまう回数が多く勿体無かった。それでもフィールドプレーヤーの集中力は切れることなく、すぐに切り替えて高い位置からのディフェンスでボールを奪うことも出来ていたのは良かった。
東福岡も選手交代で9番、7番と前半奮闘していた選手を下げフレッシュな選手を投入し活性化を図る。この辺りから我慢の時間帯が続くも4.佑平を中心に危ないシーンはあったものの相手のシュートが枠を捉えなかったことも手伝って失点には至らない。

セレッソもこの日前線からの献身的な守備、スペースへの飛び出しと大車輪の働きをした12.拓馬に代えて前節ゴールを挙げた19.耀誠を投入。上背があるが足下が器用なプレースタイルはトップチームの塁を彷彿とさせる。実際観戦に来ていたセレッソファンからも「塁みたいやなぁ」という声が。津守U-15時代も2列目でプレーすることもあり、得意のドリブル突破からFKを得るシーンなどもあり彼のストロングポイント。特にスピードがあるということはないが独特のリズムで相手を揺さぶるドリブルは間合いを詰め難いのか積極的な仕掛けからシュートを放つシーンも。
疲れの見え始めた11.将に代えて18.ヒラショー(オフィシャルでは7.グレさんとなっているが11.将では?この辺りはうろ覚えなので確信はないが…)が開幕戦で入った右SHではなくFWに入る形。ディフェンス面ではまだ物足りない部分がある前線の1年生コンビだが、その辺りは8.洋亮が豊富な運動量でカバーする。本当に西村ツインズの献身的なプレーには頭が下がる。この日のようにそれほど暑くない気候であれば運動量もほとんど落ちず、距離に換算すればピッチの中で誰よりも走っていることは間違いない。この日観戦に来られていた昨年までU-18に所属していた凌輔(夛田)の御両親に「あの運動量は〇〇に見習って欲しい」と言わしめるほど(笑)

その後は7.グレさんに代えて23.魚里を投入。春先の高知遠征を観戦した仲間の話では凄く速い選手が居るという話は聞いていたが、その選手が前節デビューを果たした23.魚里。過去にも桃山学院大に進学した隼人(道上)などスピードスターが在籍したが、23.魚里は初速が速い印象で狭いスペースでもトップスピードに乗れるという感じ。
1点差という拮抗した状況ではあったが経験値の低い一年生を4人も投入するということは期待値だけではない本来の持ち味という点でも納得できるプレーが見られた。1点差を守り切るのか追加点を狙うのか、耐えて勝ち点3を獲るという経験も良いとは思ったが、この日のベンチメンバーはGKの21.射庭を除いて攻撃的な選手という構成から考えると攻めて勝つというメンバー。23.魚里の投入により18.ヒラショーが右SHに入るとそれぞれが持ち味を発揮する。

ロングボールから19.耀誠が抜け出し相手DFを交わすとあわやゴールというシーンも僅かに枠を逸れる。再三ゴール前で仕掛けるプレーにスタンドからは拍手が。フィジカル面で少々厳しい部分があるかと思っていたが、このようなプレーが出来るなら相手のフィジカルが落ちる時間帯だと問題ないという感じ。

試合はこのまま1-0でクローズしても良い時間帯ではあったが、途中交代で入った1年生が特徴を発揮すると攻撃が活性化したこともあり追加点もという状況。ロスタイム表示は3分。中央で23.魚里がスピードを活かしぺナエリア内に抜け出すと堪らず東福岡DFがファール。このファールにより一発レッドの退場に。23.魚里が再三ドリブル突破を試み利いていたが試合時間残り僅かでPKを獲得。このPKを8.西村(洋)がかなり緊張していた様子ではあったがきっちりと決め2-0に。今シーズン初の公式戦勝利と無失点で東福岡を下す。

試合終盤には荒れ気味の試合とレフェリーの曖昧なジャッジに両ベンチからの激しい抗議。また、この試合はボールボーイをセレッソのベンチ外の選手が務めていたが、1-0の状況で1.鶴ちゃんがゴールキックのボールを取りに行った場面で東福岡の監督が激昂。まぁ、怒るのも仕方ない部分はあるにせよ…(ここは敢えて伏せておこうかな)


久しぶりの選手達の満面の笑顔。まだまだ発展途上のチームではあるが新チームになって去年からの上積みが感じられるサッカー。試合運びなどまだまだな部分は多いにせよこれからの成長が楽しみ。また1年生プレーヤーの台頭が著しく前節ゴールを上げた19.耀誠、初出場の23.魚里、開幕戦からベンチメンバーに名を連ねる17.満、18.ヒラショー、GKの21.射庭とベンチメンバー5名全てが1年生。6節終了まで登録メンバーの変更が出来ないということもあるが、2年生、3年生の奮起も今後への期待が高まる。

第5節は5月7日(土)にJ-GREEN堺で16時キックオフ。対戦相手は広島観音高校。同日にトップチームの試合がキンチョウスタジアムで行われるのでなかなか観戦し辛い時間ではありますが、ギリギリハシゴするのも可能です。

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