スコア:2-1 【前半:1-1】
得点者:ブランキーニョ、ケンペス
試合前からダービー恒例の大阪プロレス登場でブラックバファローはセレッソ仕様のピンクバファローに。セレッソのユニフォームの背中には"知らねぇ"の文字。そう。ダービー恒例、吹田の煽り文句"ガソバ大阪?知らねぇなぁ!!"
相手を罵倒したりすることは良くないけど、こういったのは良い意味でダービーを盛り上げる演出としては秀逸だと思う。今年も例の如くブラックバファロー改めピンクバファローの煽りからサポーターの"知らねぇなっ!!"コール(笑)しかし、今年の演出はこれだけでは終わらない。まさかの大阪プロレス内に吹田市民であることをカミングアウトする選手が。この展開は…
さすがプロレスラー。いきなり乱闘すると見せかけて、この決着は25日の試合でときちんと告知。詳細はコチラから。(ブラックバファローの対戦相手が吹田の人だから、吹田の人の正体は原田大輔選手ですかね?)
しかし、吹田の人が吹田、吹田と連呼していたのにゴール裏は大爆笑。あれ、確信犯的にやってる演出ですよね?(笑)こういう大人の悪ふざけは大好きです。ガソバサポにとっては突如として現れたアウェイチームの味方かと思いきや、吹田を連呼ですからね…(汗)
その後はピンクということで東京での仕事を断わって来てくれたという林家ペー・パー子夫妻が登場し一気に場が和む。さすが(笑)ダービーって何か殺伐みたいな世間一般のイメージがあるけど、個人的にはこんな感じで良いと思う。試合になれば互いのプライドをかけて戦えばいいし、わざわざ警備員に先導されながらパレードして相手のサポーター煽るなんて、学校の中だからいちびってる中学生のヤンキーと何ら代わりない。家族や友達、会社の人がそんな姿見てたら笑いますよ(笑)
新生セレッソはケンペスを1トップに3枚の中盤。左からキヨちゃん、ブランキーニョ、ボギョンの並び。下部組織出身のタカ・螢のコンビは長年一緒にプレイしている阿吽の呼吸で五輪代表でも大活躍。最終ラインは左からマル、康太、モニ、シャケと大海の抜けたポジションにキャプテンの康太が入る。2009年最終節でお母さんにまで帰省の際には伝えるようにお願いした、キャプテン康太というのはかなり嬉しい。実は少しやり取りのある方が康太の知人で年末一緒にいる時にもキャプテンに立候補するように伝えていたくらいなので、個人的には念願が叶った形。そして、ゴールマウスを守るのは我らが守護神ジンヒョン。
前半、ポゼッションは6:4くらいでセレッソ。しかし、昨年までのような個人のインスピレーションに頼った攻撃重視なセレッソから、バランス重視に変わったこともあって先制点が入るまでは少し時間を要する。
前線の外国人選手頼みなガソバの攻撃に対し螢の危機察知能力に長けたディフェンスで攻撃の芽を摘むと、前半19分にジンヒョンからの長いボールをキヨちゃんが胸で落とすと、そのボールを受けたボギョンが縦のギャップを狙っていたブランキーニョへパス。するとワンドリブルで相手DFを交わしゴールマウス左へシュート。シーズンオフにブランキーニョのゴールシーンをまとめた動画を見たけど、シュートレンジが広く正確なシュートを放つ選手。今シーズン加入した助っ人のゴールで幸先良い先制。早いうちに追加点が欲しいところだったが27分にはゴール前で与えたファウルからパウリーニョにFKを沈められる。前半はこのままスコアが動かず1-1で終了。決してセレッソが良かったという訳ではなくガソバのお粗末さが目立った前半だけに、リードして後半を迎えたいというのが本音ではあったが、そこはダービー簡単には勝たせてもらえないということか。
後半スタートは両チーム共に選手交代はなし。ガソバに押し込まれる時間帯が続くもセレッソDFのブロックの前からのシュートが多く、完全に崩される場面はない。どうした?ガソバ。あれだけ強いガソバを見せつけられてきた側としては拍子抜けするレベル。ACLでの敗戦も妥当だと思わざるをえない。
拮抗した試合展開に先に動いたのはガソバ。70分、76分と立て続けにクラシュー、阿部と攻撃的な選手を投入。この日、キヨちゃんの動きが良くないと思っていたが、ソアレスの最初のカードはブランキーニョに代えて村田くん。直後の82分にはキヨちゃんに代えて曜一朗を投入したのでホッとする。少々引っ張りすぎな感は否めないが、この交代により互いに縦へ急いだ攻撃に曜一朗がタメを作りアクセントになる。
久々に見るセレッソのユニフォームを着た曜一朗のプレイに目を奪われる。
良いタメが出来始めた終盤。左サイドでの崩しからスペースを見つけたタカが上がってフリーで受けるもループシュートをふかしてしまう…折角のチャンスにとは思ったが引き分けでは終われない。アディショナルタイムに入るとガソバは放り込み要員?としてか前線に徳島から移籍の佐藤を投入。昨年、北九州は本城で見たギラヴァンツ北九州と徳島ヴォルティスの試合で体を張れる良い選手だとは思っていたが、ガソバの前線の外国籍選手の前ではサブというのが妥当なところなんだろうか。何か勿体ないという感は否めない。
最後まで得点を狙いに行ったセレッソに勝利の女神が微笑む。ボギョンが右サイドで基点となり深い位置まで侵入すると、この日は攻撃参加が控えめだったシャケにパスを戻すとシャケからのクロスはふわりと放物線を描きケンペスに向かっていく。普通のCBであれば跳ね返されてお終いというシーンではあったが、ケンペスのマークについていたのは加地。ケンペスが加地の上から頭で合わせるとボールはゴール左隅に吸い込まれる!値千金のゴールは試合終了間際、いつもならセレッソが喰らいそうなゴールで幕を閉じた。
試合終了の笛と共にベンチへ走り出すセレッソの選手達。この一戦にかける想いをチーム全体として共有出来ていたことを示し、選手達が無邪気に喜ぶ姿に思わず頬が緩んだ。
これまで苦杯を舐めさせられ続けた相手ガソバとのホームゲームでの勝利は2001年のJ2降格シーズンの2-1以来だそうだ。その時のゴールがレッズから加入した大柴と今はサガン鳥栖の監督を務めるユンちゃんだというから時代の流れを感じる。(因みにリーグ戦アウェイでの勝利は2003年に2-0、嘉人のゴールとオウンゴールで勝利)下部組織ではここ数年、良いライバル関係を維持しているだけにあまりガソバに勝てないという印象はないのだが、若い力が躍動するセレッソが歴史的な勝利で今後のダービーでの苦手意識を払拭するきっかけになればなと。(まぁ、それでお対戦成績はかなり負け越しているので、そこは徐々に詰めていきたいところ)
毎年シーズン序盤は苦戦するセレッソだけに、ダービーでの勝利をきっかけに上位キープで序盤戦を乗り切りたい。